リフォーム業者の設備調達

2022年3月13日

リフォームにおける水回りを中心とした設備の購入に関して、考えたことをまとめておきます。

  1. 水回りを中心とした住宅設備の提示価格
  2. どうすればより明瞭な構造になるのか

1.水回りを中心とした住宅設備の提示価格

「生活」の方のブログにも書きましたが、水回りの設備は、メーカー希望小売価格はあまり意味をなしておらず、どれだけ割引してもらえるかは、購入したい商品を決定した後に、リフォーム業者経由で見積もりをしてももらう必要があります。

最終的にユーザーから出てきた金額は、リフォーム業者がどの程度の力を持っているか、どういうルートで設備を仕入れたかにより、変わってきます。

卸などの中間業者を介さず、設備メーカーからダイレクトにリフォーム業者が仕入れた方が安くなるのかと思いきや、必ずしもそうでもない構造です。例えば、下記の図のように設備メーカーが大量に買ってくれる卸に対し、低い金額で販売している場合、卸、リフォーム業者と中間マージンを多く取られそうなAのルートよりも、リフォーム業者から直接仕入れているBのルートの方が最終価格は高くなってしまいます。
また、卸を経由したとしても、リフォーム業者の付き合いのある卸の力によってエンドのユーザーに出せる価格も変わってきます。

上記のように価格が決まってしまうため、エンドユーザー側からは中間での価格は見えず、最終的に見積もりを取ってみるまで購入できる金額がはっきりしません。よって、表向き、どのリフォーム業者からなら一番安く設備を購入できるのかが見えにくい構造である様に思えます。

一方、リフォーム業者から取得した見積もりは工事費なども含まれた価格となっているため、見積もり明細まで出してもらい、1点1点細かく見ていかないと、どの設備が高いのか安いのか判別がつきません。

どうすればより明瞭な構造になるのか

1ユーザーとして、卸などを経由し、間でマージンを取ってる設備のほうが最終的に安くなる可能性があるのは、何か判然としないところがあります。

構造上の無駄を無くして明瞭会計に変えるには、設備などのモノと工事は分離した方が良いように思えました。つまり、モノは設備メーカーから直接購入し、工事はリフォーム業者から購入する様な構造が良いのではないのかと。(下図)

[メリット]
・設備メーカー:リフォーム業者だけではなく、最終的なエンドユーザーを見て仕事ができる。昨今流行りのカスタマーエクスペリエンスなどの設計、タッチポイントなども持ちやすい。
・リフォーム業者:卸との関係や取引量に左右されず、純粋な工事のみにて評価され、対価を得られる。
・ユーザー:明瞭な価格で購入ができる。

上記だと何か問題が発生した際に、設備が悪いのか、工事が悪いのか不明確になるという反論もありそうですが、IT業界のHW・SW、システム構築とかほど複雑でもない気がしており、「モノと工事は分離できるのでは?」と思いました。

私(図解太郎)は、工事に対して正当な対価を支払うべきだと考えてます。ただ、設備価格込みでリフォームの全体金額が決まるのは何か違う気がするんですよね。逆にこういう構造だからこそ、「ネットで調べた価格より設備が高いから、その分、作業を安くしろ!」とプロの仕事(工事)を買いたたく人が現れてしまう気がしてしまいます。